CWCT による根管充填

スライド1 上顎7番の感染根管治療です。厄介なことに近心頬側根が1-1-2のスタイルで存在しましたが、マイクロスコープ下で根管拡大を行いました。イスムスの清掃も十分に行いました。(激ムズ〜〜)

 

スライド2

口蓋根と遠心頬側根はCWCT法による根管充填を行いました。

スライド3

近心頬側根はCWCT法では困難だったため、スーパーエンドβで加熱したガッターパーチャをおいてそれぞれを#35のNiTiスプレッダーで加圧し、ダウンパックを作りました。(1-1-2の2の部分まで。)それぞれ、マイクロで確認を行いました。その後、1-1-2の1-1の部分は通法通りにダウンパックして終了です。

 

CWCT その2

 

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 実際のCWCTの方法ですが、根管形成を終わったあと、プラッガーを試適します。このとき、根管長とサイズを考えての位置づけがかな〜り重要です。(このページの写真はすべて Cohen’s Pathways of the Pulp, 10th Editionからの引用です、Refer from Cohen’s Pathways of the Pulp, 10th Edition)

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次に、プラッガーでダウンパックを素早く行い、バックフィルを行い終了です。途中のプロセスはマイクロを使い確認するのが無難なようです。処置中は、根管がやや熱くなるのと、ダウンパックを作るときに痛いときがあるので、麻酔をした方がいいと思います。(というか必須です。)根管にシーラーをつけて、マスターポイントを挿入、上部を焼き切って形を整えます。

 

 

bbmapAsset-1ダウンパックしてるところです。もう少し深いほうがいいと思います。そのため、根管拡大をやや大きめにしないといけないのが、この方法の欠点だと思います。そのため、長い根管や樋状根は別の方法で根管充填を行わないといけないのですが、。

 

 

 

 

 

 

 

 

bbmapAsset-2バックフィルをおこなっているところです。この辺りが一番手技的には困難なところです。

 

 

 

 

 

CWCT

いきなり、難しそうなタイトルですが、CWCT とは Continuous Wave Condensation Techniqueの略で、根管充填法のなかでも垂直加圧充填法の一つです。

この方法は、根管のシーラーの量を抑えることができ、封鎖性がよいとされてます。いままで、日本の歯科材料社もこの方法で充填するための機材を最近続々と発売しはじめ、これからのスタンダードになる予感がします。

ペントロン :スーパーエンド アルファ2、ベータ2

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モリタ:ダイアペン/ダイアガン

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ヨシダ:システムB コードレス パック、フィル

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床矯正症例3

術前

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前歯の部分が反対咬合、いわゆる受け口になってます。この患者さんもシールドを使用してもらいました。

術後

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下の歯が大人の歯に変わりました。順調に治ってると思います。

経過観察

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上の歯も永久歯が生えてきました。

歯だけでなく、顔貌もよくなってきています(さすがに顔貌はここには出せません。)。装置をきちんと使ってくれた患者さん、お母さんがしっかり指導していただいた賜物です。

閉口機能印象

義歯

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アルジネート印象の写真です。

気泡もなく、粘膜の状態もうまく採れてます。本院での義歯は閉口機能印象、ゴシックアーチによる咬合採得を行い、作成しています。これらの手技により、たとえ下顎の総義歯でも吸着する義歯が作成可能です。

審美インレー修復

審美インレー修復 術後

どこを修復したか、わかりますか? 歯質接着性材料のおかげで、審美インレー修復が可能となりました。(部位、材料によっては保険適応外です)

審美インレー右下4

 

 

術前ー作業用模型

術後 ー 作業用模型との比較です。

右側は間接法(型取りをして、模型上で修復物を作っていく方法)での作業模型です。歯型から術前の型取りの様子が分かると思います。

エステニアインレーを歯質接着性レジンセメントで接着してしています。

象牙質 接着.003

 

レジン充填 左上1

レジン充填 術前

象牙質 接着.001よく見かけられる、充填物(ここではレジン)の変色、着色です。”虫歯ですか?”とよく尋ねられますが、厳密には虫歯ではないと思います。虫歯は歯が細菌により溶かされるのですが、これは充填体とその表面性状もしくは接着界面の劣化です。これを、”やり直す必要があるか?”と聞かれると、”審美的要求があれば”とお答えしてます。

術後

象牙質 接着.002

古い充填物を除去して、再充填をおこないました。

充填前に象牙質接着材(クリアフィルメガボンド)で歯面処理を行い、その後、微細凹凸を処理するためとオペーク効果のためにエステライトフロークイック(AO3)を一層塗布しました。その後、エステライトΣクイックのA3とB1を用いて充填を行いました。

歯質接着性 材料について 1

接着歯学

パナビア ー 象牙質 界面

これは、商品名”パナビア”というレジンセメントと歯質の接着界面の電子顕微鏡像です。

歯科治療で材料を使わないことはないので、材料の進歩が治療成績に直結すると言っても過言ではありません。レジンセメントが開発されたからこそ、実現できた治療法もあります。また、従来のセメントでなく歯質接着性セメントを用いることで、詰め物が外れにくくなる、長持ちするといったメリットがあります。しかしながらきちんと”接着”という現象を理解しないとこれほど危険な材料もありません。いろんな、勉強会、セミナーおよびホームページを見て、”歯質ー接着”について”む~~”とおもったこともありますので、ここでチマチマ書いていこうと思いました。

ちなみに、写真の黄色の矢印で示したのは”樹脂含浸層 – Hybrid Layer”とよばれる層で歯質接着を発現すると考えられているものです。

 

 

レジン充填 左上4 マイクロスコープで

術前

SONY DSC多分、歯頸部の充填物が脱離して、虫歯にもなってます。

術中

SONY DSC

(以下、すべてマイクロスコープを使用しています。)虫歯の部分を除去し、レジン充填を行う準備を行なっています。

SONY DSC

まずは、黒の糸をいれて更に、その上から白い糸を入れてます。これは詰め物が、段差なく移行的にするための前処置です。

SONY DSCレジン充填を行いました。(色が黄色いのはフィルターをかけてます。)その後、糸を取り除きます。

術後

SONY DSC綺麗にできたと思います。大切なことは、色が合っていることもですが、段差も見られないことが大切です、