まさに奇跡というか

外傷により歯が折れたり、脱落した場合はとにかく早く歯医者に行ってくださいというお話。

右上1番が完全破折している。H14/11

自転車でこけて、右上一番が完全破折している。CTで見てもデンタルX線でみても、かなり絶望的な感じ。外傷歯の分類とかガイドラインを確認すると固定と経過観察が基本らしいが、ここまで完全破折していると、厳しい気もするが。

固定直後、右上2から左上2までをしっかりと固定し、歯には余分な矯正力をかけないようにした

H15/1 受傷より2か月後 特に痛みもなく、やや破折部が薄くなった気もする??

H17/8 4年後破折部は明らかに不透明感がましてきている。根尖にも透過像等認めず経過良好と思われる

H19/3 破折部もほぼ目立たなくなり、とてもよい。いわれなかったら、破折した歯とはとても思えない。自然の治癒力とは何てすばらしいのでしょうか。

とにかく、早く受診してもらって、速攻での固定が良かった。もう考える余裕すらなかったが、固定して本当に良かった。 

反対咬合の治療

術前

術前
術前

 

最近のお子さんは、歯の萠出がやや早いように思います。萠出が早いということは、言い換えるなら、顎骨の成長が充分でないのに、歯が生えてくるということ。萠出に際して、位置が異常な場合がありますが、放置できないのは上顎の歯が下顎の歯の後ろに生えてくることです。(いわゆる反対咬合)

できればこのような場合は、矯正を行いたいところです。写真の子供さんもこの後すぐに矯正装置を入れさせてもらいました。やや、深めに咬合するまでつけてもらいました。きれいになって、めでたし、めでたし。まあ、この矯正が成功するのは、タイミングが一番重要です。萠出の方向が危ない時にそれを修正するように装置をいれることが、すべてのような気がします。ということで、保護者の方の気付きもしくは毎月のメインテナンスが重要です。

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術後

 

シーラント

シーラントを行っている動画を作って、YouTubeにアップしてみました。

シーラントとは、萠出したての永久歯に対して、小窩裂溝のう触を予防するために行う処置です。

シーラントのリスクとして、脱離(いろんな報告がありますが、3年で4割という報告もある)とそれに伴う2次カリエスがあると思いますが、Er:YAGレーザーで小窩裂溝にある汚れもしくはカリエスを蒸散することで、無駄な歯質の削除をさけつつ、シーラントの効果を上げることができると思います。

シーラント using Er:YAG laser

術前
術前

 

3月という年度末、また、新学期への準備のためか、この季節、若い人を診ることが多い。若い人で、う蝕ではないけども、今後う蝕になりそうな永久歯に対する処置としてシーラントがあります。

永久歯の溝に汚れがつまっています。汚れは結構頑固で取れにくいものです、探針(細い針のような道具)でかきとっても、溝が狭く深いので、きっちりと汚れは取れません。とれるようならそもそもシーラントをする意味もないかもしれません。教科書的には 1ラバーダム 2:機械的清掃 3:化学的清掃を行うのですが実際はそこまで行えないことも多いのではないでしょうか?

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探針とMIバーでの清掃?

顕微鏡下でみると、探針でこそぎ落とせるものでもないし、一番細いバーでも結構太いものです。

なんとか、この汚れを確実に除去し、できれば健康な歯質を削らない方法はないものかと考えてみました。

そこで、Er:YAG レーザーの出番です。出力を上げすぎないように、顕微鏡下で、裂溝を清掃していきます。どうしても、周囲の健康なエナメル質はレーザーによってエッチングされますが、シーラントやレジン充填であれば、充填の前にスライド3歯面処理(酸エッチング)を行うことが前提ですので、無問題です。できるだけ、レーザーの出力をしぼり、ゆっくりと動かすのがいいようです、顕微鏡下では汚れが確実に除去でき、裂溝の深部まで観察できます。

その後、通法通り、酸処理してシーラントを行います、顕微鏡下では、確実に防湿できているなら、シーラント材が裂溝に浸透する様子が、確実にわかりますし、気泡の混入も防げます。

スライド4

 

 

 

床矯正症例3

術前

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前歯の部分が反対咬合、いわゆる受け口になってます。この患者さんもシールドを使用してもらいました。

術後

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下の歯が大人の歯に変わりました。順調に治ってると思います。

経過観察

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上の歯も永久歯が生えてきました。

歯だけでなく、顔貌もよくなってきています(さすがに顔貌はここには出せません。)。装置をきちんと使ってくれた患者さん、お母さんがしっかり指導していただいた賜物です。

床矯正症例2

術前

DSC_0983典型的な反対咬合です。この症例では、年齢を考慮して”シールド”の使用をお勧めしました。(2012.7.18)

 

術中

DSC_0070まだ4か月程度ですが、かなり改善されてきたと思います。永久歯の生えてくる前に改善すれば、上顎骨の成長を妨げなくなりますし、また顔貌もしっかりしてきます。(2012.10.23)

一年経過

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ひさびさに来院されました。(2013.8.16)途中来院が途絶えて、久々の経過観察なのですが、立派に直りました。経過観察が途絶えたこともあり、やや使い過ぎなきもしますが、まあいいのではないでしょうか。あとは、永久歯になってもこの状態が保てるか慎重に経過をみなければなりません。

床矯正症例

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術前です。(クリックで新しいウインドで開きます)両方の2番目の上の歯のが内側に入っています。向かって右は完全に、左もこのまま放置すれば完全にはいっていくことでしょう。

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術直後です。ブラッシングも良好です、歯の位置も良くなったと思います。約3ヶ月でここまで動きました。上顎を広げているので上の歯の真ん中がすいてきていますが、心配無用です。
もしも、治療をしなかったら、2番目の歯は奥に引っ込んで、犬歯が前に出てという典型的な叢生になったと思います。
今回のケースでの治療費用は
診断:20,000円、装置:上顎:60,000円とあとは調整費です。矯正を始めるタイミングが良かったのでとても早く、きれいに直りました。

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その後の写真です。(H23.6.01) 上の歯の隙間もなくなりました。特に注目すべきは上の歯の左右2番目3番目の歯茎の部分でしょうか。最初の写真と比較して立派な歯茎になりました。これは歯茎の下の上顎の骨が十分によく育った証拠だと思います。